P.S.
Vol.01 行きたかった、
東京・蔵前の工房へ。
プロデューサー加藤小夏が訪れたのは、
東京・蔵前のバッグ工房。
ものづくりの現場を自らの目で確かめます。
東京下町の
ものづくりの現場へ。
東京・蔵前に工房を構える「リグラボ」さんにお邪魔させていただきました。
スカイツリーのふもとのこの一帯には、
さまざまな工房や素材問屋が軒を連ねています。
プライベートでも自らバッグを作る加藤小夏。ぜひ一度訪れてみたいと、念願叶っての訪問でした。
たくさんの生地。
応えたいという気持ち。
工房には、たくさんの生地が。
昔は、明日までにサンプルを作って欲しい、といった要望も珍しくなかったそう。
型紙を一から起こすのは、どうしても時間を要する作業です。
それでも、なるべく応えたい。
そんな思いから、工房にはさまざまな生地や素材が揃えられています。
ひとつひとつ。
繊細に、丁寧に。
取材当日も、前夜に急ぎの依頼が舞い込んだそう。
淡々と手を動かす職人さんの手さばきは、いくら見ていても飽きません。
この工房では主に、本生産の前のサンプル制作を行なっていますが、今回私たちは数量を限定しての生産ということで、特別にひとつひとつ、手作りしていただいています。
デザイン性だけではない、
大切なこと。
工房の引き出しに仕舞われている、様々な金具。お客さまの希望に合わせて、周りの問屋さんから調達することも。
一見同じように見えても、その使い方によって、バッグの丈夫さや使い勝手に大きく関わります。
デザイナーさんと職人さんが互いの知見を持ち寄り相談しながら、デザインと実用性を両立させていきます。
長く築いてきた、
経験と技術。
工房には、年季の入ったミシンが。
厚手の生地など縫いづらいものも、おさえのパーツを変えることで縫製していくそう。その技術は、職人さんの長年の経験の賜物です。
今回私たちが依頼したのは、あまり見かけたことのない、一風変わったアイデアのバッグ。
「これをどうにか形にできないでしょうか」
私たちのそんなお願いからバッグ作りは始まりました。
新しいアイデアと
掛け合わせていく。
「私たち職人は、つくりの知識を知れば知るほど、最初から難しいと諦めてしまったりもする。でも、つくりの知識がなくてもセンスのある人は、だからこそ斬新なアイデアを生み出せたりしますよね。私たちは技術でそれに応えながら、その掛け合わせで、新しいものができるのはすごくいいことだと思うんです。」
私たちの無理難題を形にしてくださったリグラボの増成さんのその言葉は、何より嬉しいものでした。