P.S.
Vol.03 私たちのバッグづくり。
ものづくりの現状に対して、
私たちはどう行動を起こしていくのか。
私たちなりに、形にしていきます。
構造はシンプルに。
素材は良いものを。
今回のバッグは、大量生産とは違い、数量限定で一点一点手仕事で仕上げたもの。
当然コストは上がってきてしまいますが、素材の質は下げたくない。
そのため、構造をシンプルにすることで、良い素材を使いながら価格を抑えることにしました。
写真は、革を裁断する専用の刃物。
職人さんは研ぎながら、永く使い続けるのだそう。
帆布と牛革を
使い分けながら。
バッグ本体は、しっかりとした丈夫な厚みの国産帆布。岡山倉敷の、使うほどに風合いが増す生地です。
紐とその接続部分には牛革を使用。革の部分がアクセントになるようなデザインに。すっきりと見えるシルエットも大事にしました。
捨てるときのことを考えた
小さなこだわり。
また今回、金具の使用はなるべく少なくすることにしました。
紐に使ったギボシという金具は、廃棄する際、取り外して分別・再利用することができます。
大量生産ではなかなかできない、小さなこだわりです。
革を熟知する、
職人さんの技術。
革は通常、良いものも悪いものも、一緒くたに入荷されるのだそう。それを職人さんが、品質を見極めながら断裁していきます。
一枚の牛革の中でも、脚などよく動かす部分にはシワが。また場所によって厚みも安定しなかったり、伸び方も変わってきます。
その特徴を汲み、作るものによって使う部分を変えていくのも、職人さんの技術。
牛革一枚を、
無駄なく使いたい。
ブランドによっては、血筋と呼ばれる血管の部分を避けて裁断したりもしますが、当然ロスは増えてしまう。そのため、実際使う面積の倍もの量を用意するそう。出てきたロスをそのまま捨ててしまうのは、本当にもったいない。
今回私たちは、あえてそういった避けられてしまう部分も、余すことなく使用することにしました。
型紙の都合上残ってしまうところも、新たなプロダクトに活用して、牛革一枚を無駄なく使いたいと考えています。
私たちなりに、
形にしてみる。
ポリウレタン製の合皮は、作った瞬間から加水分解し、時間と共に劣化していってしまうもの。耐加水分解や洗える合皮も出てきているので、用途によってうまく使っていくと良いのかもしれません。
一方で、今回のような牛革は、丁寧に使えば永く使い続けられるもの。
サスティナビリティへの取り組み方は様々ありますが、今回私たちなりに、ひとつの形にしてみました。
※ 写真はサンプル段階のため、実際の商品とは異なります。